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医院清掃の向上を追求する その63

2016年08月03日

□帯状疱疹(帯状ヘルペス)

 帯状疱疹は、水痘と同じ水痘-帯状疱疹ウイルスである。このウイルスが神経節に潜伏し、再び増殖し、主として神経の支配領域でのみウイルスは増殖する。増殖したウイルスは局所にとどまり、全身に散ることはまれである。すなわち、口腔にもほとんど感染ウイルスは検出されないので、感染性はあまりないのである。皮膚の水疱中のウイルス量は多く存在するが、密接な接触でもない限り皮膚より感染することはまれである。疫学的に帯状疱疹の流行はない。帯状疱疹は60歳を超えた高齢者に多く発症し、まれに、帯状疱疹を起こしている患者(例えば、祖父や祖母)と接触した子供に水痘を発症することがある。これは、少量の口腔内に存在していたウイルスが、密に接触した孫に感染したものと考えられる。

 帯状疱疹は、俗に「ヘルペス」として知られている。単純ヘルペスと違い、広範囲に帯状の発赤と小水疱が出る。必ず体の右又は左側のブロック状に発生し、全身に広がることはほとんどない。最初の2,3日はピリピリした痛みが先行し、その後水疱が出てくるパターンが多い。症状は個人差が大きく、一般的に高齢程悪化しやすい。おおきな病気を経験したりすると出やすいと言われているが、ちょっとした疲れでもでる場合が多いようである。これは、一度罹れば二度罹ることがないのが特徴である。但し、大きな病気で免疫が弱っている場合などは、再発することもある。

次回はヘルペスの感染予防について考えます。(S.U)