韓国で広がる中東呼吸器症候群(MERS〈マーズ〉)コロナウイルスへの感染で、韓国有数の大規模病院が最大の感染源になっている。隔離対象者の日本人はすでに日本に帰国し、日本政府が経過観察しており、対岸の火事では済まされなくなっています。
病院内で清掃に従事する私たちも、MERS等感染性ウイルスについての知識をもっておく必要があります。今日は、そのMERSについて考えてみたいと思います。
MERSとは
中東呼吸器症候群(MERS:Middle East Respiratory Syndrome)は、2012年に初めて確認されたウイルス性の感染症です。原因となるウイルスはMERSコロナウイルスと呼ばれています。2003年に流行した重症急性呼吸器症候群(SARS(サーズ))の原因となった病原体もコロナウイルスの仲間ですが、SARSとMERSは異なる病気です。
症状は
主な症状は、発熱、せき、息切れなどです。下痢などの消化器症状を伴う場合もあります。MERSに感染しても、症状が現われない人や、軽症の人もいますが、特に高齢の方や糖尿病、慢性肺疾患、免疫不全などの基礎疾患のある人で重症化する傾向があります。
感染は
人がどのようにしてMERSに感染するかは、まだ正確には分かっていません。2015年5月以降韓国で患者が発生していますが、多くが、韓国内の病院での院内感染によるものであると考えられています。
効果のある消毒薬は
消毒用エタノール、イソプロパノール、次亜塩素酸ナトリウムが推奨されています。