■結核(TB(テーベー))とは
ヒト型結核菌によって、主に肺に炎症を起こす病気です。結核患者が咳やくしゃみをした時に飛び散るシブキの中の結核菌が空気中に浮いて、それを吸込む事により感染すます。飛沫核による空気感染です。しかしながら、痰の中に菌を出していない軽症(排菌が認められない)の場合、感染する可能性はありません。
肺胞に結核菌が到達すると、初期変化群という病巣をつくり、異物として認識し殺菌、除去をはかる反応が起こる。大部分のヒトはここで免疫ができ、病変は治癒しそれ以上進みません。結核に感染したヒトの約20%が一生涯のうちに発症し、約10%が感染後1年以内に発症します。
結核治療は、ほとんど6~9ヶ月程度の投薬治療で終了します。しかし、菌を薬で殺そうというのが結核治療なので、治るまで確実に薬をのむ事が最も大切です。症状がおさまったからといって勝手に服薬を中断すると、症状が、ぶり返すばかりか、体内の結核菌が耐性を獲得し、多剤耐性結果菌の出現を招きかねないのです。
次回は結核の感染予防について考えます。(S.U)